「ルプリン(Lupulin)」は、ビールの香りや苦味の“源”とも言える、ホップの中で最も重要な部分です。
目次
ルプリンとは?
ルプリンとは、ホップの毬花(まりばな)=雌花の中にある、黄色い粉のような樹脂状の粒のことです。

この粒の中には、ビールの風味を生み出すα酸(苦味のもと)や精油(香りのもと)がたっぷりと含まれています。ルプリンは、ホップを割ってみると花の中心に黄色く見えるため、見た目でも確認できます。
ルプリンが持つ2つの主要成分
成分 | 役割 | ビールへの影響 |
---|---|---|
α酸 | 煮沸でイソα酸に変化 | ビールに苦味を与える |
精油 | 加熱やドライホッピングで抽出 | ビールに香りを与える |
どんな役割があるの?
ルプリンは、ビールの味・香り・鮮度すべてに関わる、まさにホップの“おいしさの結晶”とも言える存在です。
苦味の調整や香り付けに加えて、防腐作用(雑菌の抑制)なども担っています。特に、クラフトビールではルプリンの質や量が非常に重視され、ビールごとに香りや苦味の個性が変わる理由にもなります。
ちょっとしたトリビア
近年では、ルプリンだけを抽出・濃縮した「ルプリンパウダー」という製品も登場し、より強い香りや効率的な苦味付けができるようになっています。これは主にIPA系のビールで使われています。
要するに、ルプリンはホップの中で最もおいしい成分が詰まった「黄金の粉」です。ビール好きなら一度は「ルプリンってやつがすごいんだよ」と語りたくなる、そんな魅力的な存在です。