イソα酸とは?
イソα酸(Iso-α酸)とは、ホップに含まれるα酸(アルファ酸)が煮沸によって変化した成分です。
α酸そのものは水に溶けにくく、ビールに直接苦味を与えることはできません。
ですが、醸造中に麦汁を約90分間煮沸することで、α酸が化学反応を起こし、「イソα酸」に変わります。このイソα酸がビールにしっかりとした苦味を与えるのです。
成分 | どこにある? | ビールへの影響 |
---|---|---|
α酸 | ホップのルプリンに含まれている | 苦味を生む「元の成分」だが、水に溶けにくい |
イソα酸 | 煮沸中にα酸が変化してできる | 水に溶けやすく、ビールにしっかり苦味を与える |
イソα酸の量=苦味の強さ
ビールのラベルなどに「IBU(International Bitterness Unit)」という数値が書かれていることがあります。
これはイソα酸の濃度を示す指標です。
たとえば、IBUが5〜10のビールはほとんど苦味がなく、60〜80以上のIPA(インディア・ペールエール)などはしっかりした苦味があります。つまり、イソα酸はビールの味を左右する非常に重要な成分なのです。
まとめると、イソα酸は、ホップのα酸が煮沸によって変化した「ビールの苦味の本体」です。これを知っているだけでも、ビールの選び方や味わい方がぐっと深まりますよ!